<モネ>「睡蓮--柳の反映」パリで発見 損傷激しく修復へ

2018-02-26 18:56:52

 国立西洋美術館設立(東京都台東区)の礎になった「松方コレクション」の中で最も重要な作品の一つで、戦後、長らく所在不明だったクロード・モネの大作「睡蓮--柳の反映」がパリで見つかった。同館が26日発表した。損傷が激しいため、修復の上公開する。同館の馬渕明子館長は「美術史的にも重要な作品。『睡蓮』の研究の基準になり得る」としている。

 同作は川崎造船所(現・川崎重工)の初代社長だった松方幸次郎が美術館建設のために収集した作品の一つ。1921年ごろ仏にあるアトリエを訪ねて、現在同館に常設展示している「睡蓮」と共に、モネから直接購入した。

 縦約200センチ、横約420センチ。画家のサインと、「1916」という制作年がある。購入後はパリで保管されていたが、第二次世界大戦末期に仏政府が接収した後、行方が分からなくなっていた。同館が捜していたところ、2016年9月にパリ・ルーブル美術館でロールに巻かれた状態で発見。昨年11月、松方家から国立西洋美術館に寄贈された。

 モネは多数の「睡蓮」を残しているが、制作年を書き入れたものは珍しく、同館はパリ・オランジュリー美術館にある名作「睡蓮」につながる最終段階の作品だと分析する。

 作品は画面の上半分が失われ、絵の具も変色しているため、約1年間かけて修復し、来年6月に公開予定。馬渕館長は「破損状態が心配だったが、よく残っていたなと思う」と話していた。【高橋咲子】

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